最近、小中学生を指導していて感じたことを書いていきます。
ポジショナルプレーやストーミングなどサッカーの戦術は進化しており、私自身も進化するサッカーのエッセンスを選手に指導で伝えていますが、全体像やチーム戦術が整理されれば整理されるほど、”個”の部分が気になるという一見矛盾するようなことが起こるようになってきました・・・
その点において何故そうなるのかを考察していきたいと思います。
”個”の力とは?
まず個の力としてわかりやすく浮かぶのは
・メンタル
・フィジカル
・テクニック
・個人戦術
の部分だと思いますが、ここではその要素ごとに分析するのではなく、まず”個”の部分で差がついてしまう部分を挙げていきます。
ゲームで”個”の差が出る場面
いくらオーガナイズしても個の力が際立つポイント
攻撃(オンザボール)
・相手を剥がす力がある
・簡単にボールを失わない力がある
・シュート・前方へのパスが出せる
攻撃(オフザボール)
・ボール状況に応じた動き出しやサポートが取れる
守備(オンザボール)
・相手に簡単に良いシュート・パスを蹴らさない
・相手に簡単に剥がされない
・相手のボールを奪いきる
守備(オフザボール)
・相手の動き出しに対して簡単に剥がされない
・ボール状況に応じてカバーのポジションを取れる
が多くの場合挙げられると思いますし、個人的に現時点ではこれらの部分が”個”と言われる部分だと解釈しています。
なぜ、組織がオーガナイズされると”個”に目が行くのか?
では、なぜチーム戦術をオーガナイズすればするほど”個”が気になるかという部分についてですが・・・
サッカーで優位性を作るためには
・数的優位
・位置的優位(ポジションで優位に立つ)
・組織的優位(コンビネーションや連携・組織の完成度で優位に立つ)
・質的優位(個人の質で優位に立つ)
の4つが大きく分けて考えられます。
結論
チーム戦術をオーガナイズする、ポジショナルプレーやストーミングを取り入れることで数的優位、位置的優位、組織的優位に立つ場面が多く出てその点でゲームに優位に立てる。
しかし、質的優位のところだけはチームをオーガナイズしたところで1vs1に晒される場面はどうしても出てしまう・・・
結果チームとして上手くゲームを運べていると、上手くいかない場面は対人の場面に集約されてしまうから、対人や”個”の力の無さが際立ってしまう
というのが結論です。
サッカーがどんどん戦術的になる中で、戦術理解は育成年代でもやっていく必要はあると感じていますが、突き詰めていくと最低限の”個”の力が無ければ戦えないという当たり前すぎる現実にぶつかります。
個の力を伸ばすところと戦術理解、サッカー理解を上げていく部分は同時にやっていかないと選手の可能性を削ることに繋がると感じた今日この頃でした。
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