3バック分析 FAカップ決勝レスターvsチェルシー

先日16日に行われたFAカップレスターvsチェルシー

この試合で一番気になったのは両チームともに3バックを採用していたことでした。(結果についてはまだ観ておられない方が知ると良くないと思いますので割愛させて頂きます。)

自分自身の3バックの記憶で一番最初に来るのはトルシエ 笑。特に2002ワールドカップあたりで大流行していた記憶がありますが5バックになりカウンターばかりしか出来ない印象で当時は個人的にはあまりいい印象ではありませんでした。

しかし、その印象が大きく変わったのはペップグアルディオラがバルセロナの監督時代に1-3-4-3で戦っていた時期があったことと、現インテル監督のアントニオ・コンテがチェルシーの監督をしていてプレミア優勝した2016-2017シーズンの1-3-4-3のフォーメーションで他を圧倒していてかつ組織がすごくオーガナイズされていたことでした。当時のチェルシーにはいろいろな意味で衝撃を受けて試合をよく観ていました。(当時のアザールはキレキレでまさか今こんなことになろうとは思ってもいませんでしたが・・・💦)

2020-2021シーズンのチェルシーはトーマス・トゥヘル監督に代わってから3バックを採用しているとのことですが、残念ながらFAカップは敗れてしまいましたがファイナリストに、チャンピオンズリーグでもファイナリストになっており、個人的にはまた最近3バックに注目しているところです。(バルセロナも今シーズンの途中で3バックに変更して一時復調してました。)

FAカップ決勝を観て感じた3バックのメリット・デメリットを挙げていきたいと思います。

3バックのメリット

  • 押し込まれている時は5バックになり、守備時において誰が5レーンを守るかが明確。特に4バックで守っている時に相手の攻撃の起点になりやすいハーフスペースやボランチ脇のスペースに対して誰が対応するかが明確なのでスペースを埋めやすい。また、スペースに侵入してきた相手に対してファーストDFがプレッシャーをかけやすい。
  • 攻撃においても誰がワイドレーンを使うかが明確であり、5レーンを効率よく使った攻撃に移行しやすい。(特にアタッキングサード)
  • 攻撃において誰が相手DFラインを狙い、誰が相手DFーMFのライン間にポジションを取るかが明確になりやすい
  • カウンターを受けにくい。特に相手陣地に押し込んでるときに3バックがリスク管理することが明確になっているので、枚数が不足することもない。

3バックのデメリット

  • 守備時に後ろに人数がかかる傾向にあるので、相手DFラインがボール保持している時にプレッシャー・制限をかけにくい
  • ウイングバックの選手が105mカバーする必要があり、また、ボール保持の局面で孤立しやすい状況が多くなる
  • プレーするエリアが明確な分、モビリティに欠けるところがある
  • ディフェンディングサードでGKが関わるビルドアップの局面で中央のCBの振る舞いが明確でない

以上が、FAカップを観ながら浮かんだ3バックのメリット・デメリットです。

サッカーのフォーメーションやシステムで完璧に全てを網羅する形は無いですが、特にデメリットを上手くカバーできる人材がいるかどうかと監督が上手く4局面をオーガナイズ出来るかがカギだと思います。

その部分に着目するとレスターはDFサードのビルドアップの際は3バックが可変して4バックかしてビルドアップしてデメリットを消してましたし、チェルシーはプレッシングを整備してデメリットを消してました。また、ウイングバックには両チームとも走れる選手を配置してました。

ピッチ上で様々な駆け引きがあり、また、組織として様々な工夫があり、戸田和幸氏のわかりやすく素晴らしい解説もあり、また、久しぶりに観客が入ったことでスタジアムの雰囲気もあり、エンターテインメントの面でも学びの面でも非常に見ごたえのあるゲームでした。(個人的には解説が戸田和幸氏だとゲームの楽しみが2割増しです。)

シーズンも佳境で様々なコンペティションの決勝やリーグの優勝争いもあり、なかなかサッカーファンにとっては楽しみでありハードな時期ですが、もし、まだ観ておられていない方は観ることを強くお勧めします!!!

あと、余談ですが・・・マスク意味あるの?笑 っていうくらい観客が大声出してました。途中からマスク意味ないやん!ってツッコミながら観る場面もあり、コロナと商業施設の関わりや今後の社会の営みに関してもいろいろ考えさせられたゲームでした。 笑

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